経費で落ちるって?


私は働くようになるまで、恥ずかしながらよく聞く「経費で落ちる」って意味がよくわかっていませんでした。経費という意味はうっすらとこんなものかなという感じでいたのですが、経費で何が落ちるのか、それがまったく分かっていませんでした。そもそも経費で落ちる、という文面が私には関係ないと思っていました。
大学生のころ、知り合いの手伝いで文章起こしのアルバイトをしていました。
それで、私のほうは知り合いに雇ってもらっている、雇用関係にあると思い込んでいました。もちろんその当時は「雇用関係」って言葉も知らなかったんですが、大学生が働くと言えばアルバイト、アルバイトと言えば雇われの身だーと。
ところが知り合いは私とは業務を委託している、私が外注のつもりで仕事を頼んでいたらしいんですね。
だから私は当時個人事業主だったというわけです。もちろんその当時「個人事業主」って言葉も知りませんでした。ていうか、大学生が「個人事業主」になれるなんて夢にも思ってなかったわけです。

申告しなきゃならないほど稼いでいたわけでもなかったので結果として見ると雇用関係だろうが個人事業主だろうが(知り合いからすれば問題だったかもしれないけど…消費税の問題があるので)どっちでも問題なかったんですが。
ある日、メッセンジャーで知り合いから仕事の依頼を受けているときについでにシュレッダーを買ってもらったんです。
「これ、経費で落ちるからww」と言われて、あ、そうなんだあ経費で落ちるんだあと思っていたんですが、知り合いからすれば「■ちゃんの経費で落ちるよ」という意味だったようです。私からしたら「なんだかわかんないけど知り合いが経費で落ちるらしいのでもらった」って思ってた。
で、この認識の違いでこの件でちょっと知り合いと揉めた(メッセで)んですけど、今思い返すと雇用のことも個人事業主も理解できていなかった私が知り合いに向かって堂々と反論してた…と思うとちょう恥ずかしい。めっちゃ恥ずかしい。穴に入りたい。

あ、そうそう、まず大前提の「経費で落ちる」とは何かって話ですが、事業してる人が事業で使うために買った消耗品やご飯代、交通費などは売上から差っ引くことができるよ、ていう意味です。
売上から差っ引くと、その差っ引いた金額から税額を計算するので、経費が大きくなればなるほど税金が安くなります。
経費はあくまでも、「事業のために」使ったものです。ちなみにサラリーマンには適用されません。危ないのでやめましょう。

が、けっこう微妙なものってありますよね。
たとえば食事代。取引先の人と打ち合わせしながら食べたもの。これは経費として認められます。
家族と一緒に食べたものは普通に考えたら経費にはなりません。
でも、そんなのレシート見ただけではわからないと思いませんか?レシートにはいろんな情報を載せなくてはならないと法律で決まっています。年月日、内容、店の名前、住所、金額。これは最低でも載せなくてはなりません。この最低ラインの情報で、家族と一緒に食べたのか、取引先の人と一緒に食べたのか。それ、わからないと思いません?もちろん、金額が大きくなってくるとどこの誰と何人で食べたかという情報を書かなくてはならないんですが。
で、そこのところどうなの、家族と一緒に食べたやつ経費になるの、ていう話ですけど、いちおうダメです。経費になりません。ただ、実務上は割と、経費にしてしまっていることが多…あ、いや、家族経営で、家族と今後の事業展開について話し合いながら食事したんだったらOKでしょう。
芸能人がよく「一晩で数十万円使った」とテレビで言ったりしてることがありますが、あれは後輩の芸能人や仕事関係の人を連れていることが多いので、経費で落ちてい(ると思い)ます。ある有名なモデルさんがひと月で洋服に一千万使ったとこないだテレビで言っていましたが、モデルさんなのでこれも経費で落ちているはずです。

釘をさしておくと、あんまり変なものを経費にしないほうがよいです。食事代も、1人で食べたものを経費にすることは避けたほうが良いと思います。毎日もまずいです。(毎日飲み歩いて営業している人なら別ですが…)
ディズニーランドで遊んだ分も、仕事に関係しているなら良いですが、仕事と関係なかったら入れないほうがいいと思います。
要は、もし税務署が調査に来たら、説明できるものだけが経費で落とせると考えたほうが良いです。「こ、これは…ごにょごにょ」ってなっちゃうのは入れないほうが身のためです。

ただし、(ここから声が小さくなります)収入自体がそんなに大きくない場合、多少無理やりな経費でも落とせることが多いです。なぜか?それは税務署が見ないからです。
もちろん税務署も確定申告書をもらいっぱなしではなく、税務調査というものをします。税務調査をして確定申告書に書いてある収入や経費は正しいのか?を見ます。でも税務署だって暇ではありません。(全国的には暇な税務署もありそうですが)いっぱい収入があって、いっぱい経費を落としているところからのほうが追加の税金取れそうじゃないですか。
収入が少なくて、相対的に経費も少なければ、税務調査自体を行いません。とは言っても私は税務署側の人間ではないので、絶対に、とは言いませんが。責任は持ちません。



東野圭吾の「超・殺人事件」という短編集の中に「超税金対策殺人事件」という話があります。納税額に仰天した推理作家が、友人の税理士から、必要経費に関する指南を受ける。税務署に、経費である事を認めさせようと、小説の筋書きを大幅に書き替えるが…という話です。面白いと思いますので、ぜひ読んでみてください。

この小説の中に出てくる作家は、自分で税務署に持ち込んで申告したのかなーと思います。知り合いが税理士なんだから、頼めばいいのに。税理士に頼むと多少の無理やりな経費は経費として落としてしまうと思います。あくまで思います、です。私ですか?私はしませんよ。たぶん。
あと、平均課税というものがあるので、前年度まで少なかったのなら、今年度もある程度税金を抑えられるはずです。ていうか知り合いも税理士なんだから、それくらい教えてあげればいいのに。
とはいえそういうことを東野圭吾さんも考えて書いたわけではないと思いますし、この小説の論点はそこではないと思いますので、このくらいにしておきます。

個人で事業をされている方は、経費になるものはしっかりと領収書を残し、10年間は保管*1しておきましょう。領収書をなくしたら経費も何も、それ自体が認められなくなってしまうので。

*1:税法上は7年ですが、民法上は10年なので

支払はまかせろーバリバリ

バリに行ってきました。
4泊6日。
なのでバリ旅行記を書く。
旅行記ははじめてですががんばります。と思っていたら、去年沖縄旅行記を書いていてびっくりした。*1沖縄旅行記が適当すぎたので、今年はもうちょっと真面目に書こうと思う。
主に食べたものを書いていく予定。<<後記:書き終わったらけっこう長くなりました。>>

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ショーパン


今秋バリに行くので勢いに任せて短パンを2本(本?)買ってしまいました。来年以降は絶対に着ないと思われる。今年しかないと思って頑張ってはいています。
これはいて歩いてたら鼻毛がもっさり出てるおじさん(40代後半くらい)にナンパされました。